【霊感】
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他界した私の父親は極度な霊感体質であった。
幼少の頃、水たまりの中に写っていた「霊」を見たのがきっかけで、
それからは様々な場所と状況であの世の者達を見て来たという。
また、虫の知らせというのか妙に感が働くようで、
例えば私が子供の頃に、遊びに出掛ける間際に
「今日は道に気をつけろ」みたいな事を言われたりしたのだが、
そんな時は案の定自転車で転(こ)けて、右手の肘を縫う程の怪我を
したりもした。
後から聞くと、その日は私が事故に遭う夢を見てイヤな予感がしていたのだという。
そして今、その時の縫い跡を見ながらこれを書いている。
・・・
昔のある日、その頃はまだテレビでゴールデンタイムに
心霊特番が当たり前に放送されていた時代。
それは宜保愛子がヨーロッパにある幽霊城を霊視して回るという
内容の番組だった。
引用元: ・【8月18日】百物語本スレ【怪宴】
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当然ゴールデンタイムにやっているものなので、再放送などでは無い。
家族揃って茶の間のテレビに向かっていると、
父が突然画面に向かって「あの茂みの中にいる」とか、
「あの窓からこちらを見てる」などと言い出すのだ。
全て、画面の中の宜保愛子が口に出す前に・・・。
この時は、身の毛がよだつと同時にこういう力が本当にあるのだと
妙に関心してしまったものだ。
それから後日、ちょくちょく家に泊まりに来る
妹の友達と一緒に家族で夕食をとっていた。
そのうちに何故か話題が心霊の話になった時、
妹の友達が突然今まで喉に詰まっていたものを吐き出すかのように言い出した。
「この家、居ますよね。子供の。」
どうやら、彼女には父と同じ者が見えているらしい。
父も以前から同じ事を言っていたのだ。
家のまわりに妙に猫が寄りつくのも、
それが関わっているらしいとも・・・。
あいにく自分は霊感は持ち合わせていないのだが、
父やまわりを通して幾度と無く不思議な経験している。
以上、全て実話である。
【了】
肉球部隊 ◆6l0Hq6/z.wさん、ありがとうございました
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カケフ ◆yvskAxXiM6さん、第八十三話をお願いします
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