ななほし ◆5JfBuh0hdc 様 『国道先の土地』
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初めに僕のことについて書きますが、僕の家は大昔まで遡れば現存する良く知られた神社の宮司にあたる家で、
母方も霊感のある人間が時たま生まれるような家系。
僕自身は見えこそしませんが感じる程度、大丈夫(体に合う)な土地とダメな土地があります。
ダメな土地だと土地自体に拒絶されることもしばしば、な人間です。
現在、僕の住む田舎では大雨となっています。
この体験も、1年前のそんな大雨の日の話。
その日は僕の活動しているバンドの練習日でした。
そのバンドは県内各所からメンバーが集まっており、しかも練習を車でないと移動出来ない場所で行うため、
車がない人を車がある人間が送り届けるのが決まりでした。
僕の仲が良いメンバーも僕の後輩で車が無く、家も近い(といっても20分くらいの距離はある)ので大体僕が送って行っていました。
僕の地元は、西に山脈、南北に2本の主要道路が走っているのですが、山に近い側の国道を越えた先は街灯も家も少なく、
感じる空気感もいわゆる僕が拒絶される土地。正直日が暮れた後には特に近づきたくない範囲でした。
後輩の家はそんな国道の先にあり、夜遅くまでかかる練習のあとに送るのはかなり勇気がいります。
そんな送りもかなりの回数行い、そこの空気抵抗にも何となく慣れてきた頃。その日は冒頭に書いた通り大雨でした。
引用元: ・【8月18日】百物語本スレ【怪宴】
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国道を横断するとやってくる抵抗感は雨のお陰で2割増し。やだなぁ、なんて思いつつ無事に後輩の自宅へ到着しました。
いつもは自分は車を降りずに別れるのですが、外は大雨、後輩は傘をさせないほどの大荷物。
大丈夫だと遠慮する後輩を押し切り、傘をさしてあげようと車を駐車させて外に出ようとしました。
ドアをあけて地面に足をついたその時、ぐわっとものすごい勢いで体に圧力がかかり、めまいとも何とも言えない気持ち悪さが僕を襲いました。
直感的に「ヤバい!」とは思いましたが、自分は後輩に傘をさして送る途中。
圧力のおかげでふらふらする体をなだめてとりあえず玄関まで送り届けると、慌てて車に乗り込みその場を後にしました。
国道までもかなりの距離がありますし、正直車に乗っていても拒否感は襲ってきます。
よっぽどのことがないと使わないハンズフリーを駆使して、霊感が僕よりもある親友に電話して国道まででて
大丈夫になるまでの間話してもらい、なんとかことなきを得ました。
事情を話した親友も、国道の先はあまり印象が良くないらしいですが、何が原因なのかはさっぱりわかりません。
今は、その後輩の送りをすることも無くなり、大雨の中送って行ったのはその日だけですが、
あの日感じた気持ち悪い感触は未だに体に残っています。
心霊現象ある場所でもないため、僕が何故そこの土地に拒否されるのかはわかりませんが、触らぬ神に祟りなし、と思っています。
(終)
ななほし◆5JfBuh0hdcさん、ありがとうございました
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