引用元: ・幼少から続いてる恐ろしい体験を話す
俺「A男さ、、、」
A男「うん」
俺「今日さ、C菜の面会に行こうと思うんだ、一緒に行こうぜ」
A男「俺も今日、誘おうと思ってたんだ」
俺達は、ついに行動に移した。例えようのない不安を抱えながら、C菜の病院へと向かう。
俺「えっと、、、Nさんに面会に来たんですけど」
受付嬢「はい、えっと506号室ですね」
俺「え?あ、はい」
何故だか知らないが病室が変わっており、俺とA男は5階へと向かう。
病室の入り口へと着くと、表札の札にはC菜の名前しか無かった。どうやら一人部屋らしい。
病室に入ると、カーテンが掛かっており、イスには一人のおばさんが座っていた。
ああ、すまん、そこは適当だ
俺「あ、あれC菜のお母さんじゃないか?」
A男「あ、ほんとだ」
C菜の母親とは数回しか会ったことはないが、俺達のことは覚えていてくれたらしい。こっちを振り向いて、声を掛けてくれた。
C菜母「ああ、俺君とA男君、C菜に会いに来てくれたのね」
C菜の母親は、かなりやつれており、目の下にも大きなクマが出来ていた。
俺「はい、C菜いますか?」
C菜母「ええ、C菜、お友達が来てくれたわよ」
そういってC菜の母親は、カーテンをめくった。
そこにC菜は横になっていたのだが、俺達は、あまりの異様さにギョッとした。
C菜は全身が管だらけだった。顔もゲッソリとしており、風が吹けば飛ばされるんじゃないかというくらい、痩せてしまっていた。
C菜「あ、、、来てくれたんだ」
俺「・・・・・・・・」
あまりの異様さに俺は声が出なかった。
A男「お、おう!な、なんかすげー痩せちまったな!」
C菜「うん、好きなものとかも食べられないんだよね」
A男「ま、まあ学校に戻って来たら、また駄菓子たらふく食おうぜ、な、な、、、」
やはりと言うか、流石のA男もあまりの異様さにたじろいでいる様子だ。
その後は、学校でどうだったーとか、最近のテレビだどうだーとか、話をしたが、よく覚えていない。
この時点で涙腺ゆるんできたぜ
C菜母「ああ、そうそう」
黙って横で話しを聞いていたC菜の母親が口を開いた。
C菜母「皆の写真を撮って良いかしら」
俺「はい、良いですけど」
A男「ええ」
何故このタイミングで写真?と思ったが素直に従うことにした。
C菜母「じゃあ撮るわね、はい、チーズ!!」
皆で一斉にピースサインをした瞬間、シャッターが切られた。
C菜母「じゃあ、現像出来たらみんなに渡すわね、C菜、お母さん用事があるから、また明日来るわね、二人とも来てくれてありがとう」
ああ・・・先に言っておく・・・感動系の話じゃないんだ
かなり急いでいるのか、C菜の母親は慌しく病室を出ていった。残されたのは俺達3人。
しかし、C菜の雰囲気のせいか、これ以上話ても会話が盛り上がらないことは明白だったので
俺達は暇をすることにした。
俺「じゃあ、俺達も行くね」
A男「ああ、またな」
C菜「あ!待って!!」
俺「ん?」
C菜「ずっと、、、一緒に居てくれるよね?」
俺「勿論だろ、俺らは友達だぜ」
A男「だな、退院したら色んなトコ遊びに行こうぜ!!」
C菜「うん、ありがとう!絶対だよ!!」
C奈は顔中で喜びを表していた。
そして、一週間が過ぎたある日、ついにその時がやって来た。
朝のホームルームの時間。
先生「大変、悲しいお知らせがあります、C菜さんが亡くなりました」
俺&A男「!!!」
C菜が○んだ、、、言葉の意味は分かっていても、頭が追いつかない。
あんな姿になっていても、やはり心の中では、また学校に戻って来るという希望があったのだろう。
先生「先生もとても悲しい、悲しくて悲しくて仕方が無い」
嗚咽を漏らしながら、話し続ける先生。
クラスの皆も泣いていた。しかしなぜか、俺は涙は出なかった。
その後のことは、あまり覚えていないが、俺とA男はC菜の葬儀に参列することになった。
俺とA男も抜け殻のように葬儀の日までを過ごし、当日にC菜の葬儀へと向かった。
大人の見様見真似で焼香を済ませ、C菜の母親に挨拶をした。
C菜母「本当に、、、俺君とA男君にはC菜がお世話になったわね」
俺「いえ、、、そんな」
A男「・・・・・・・」
C菜母「そうそう、これ、病院で撮った写真ね」
C菜の母親は喪服の間から、二枚の写真を取り出した。
C菜母「どうか、これを持ってC菜の分まで生きて頂戴」
俺はそれを受け取った瞬間に、涙が溢れ出た
俺「ウェッ・・・ひっくひっく」
A男「・・・・うぅ」
A男も少しだけだが泣いていた。
俺もA男も写真をしまい、葬儀場を後にした。
友人の○は、こどもながらに、かなりショックであり、しばらくは沈んだ日々を送っていた。
それでも徐々に日常を取り戻し、俺もA男も二ヶ月が経つ頃には新しい友人も増えて、普段通りの生活を送れるようになっていた。
そんなある日、俺は恐ろしい夢を見た。
覚えてない、すまん
空気が重く沈んだ空間に俺は居た。しかし、そこがどこなのか分からない、足が地面に着いているのかも分からない。辺り一面、どす黒く、先が見えない。
歩けているのか、歩けて居ないのか分からない状況だったが、俺は先に進んだ。
そこうしているうちに、後ろに気配を感じた。
振り返ると、頭を下げて俯いた少女が、かなり俺の近くに立っていた。
あれ?C菜!!C菜じゃないか!!
特徴のあるくせっ毛に、いつも履いていた靴。
間違いない、C菜だ。
声を掛けようと思ったが、なぜか声が出なかったので、身振り手振りでこちらへと気を引くと
C菜と思われる少女がゆっくりと顔を上げた。
俺「!!!!!!!!」
俺は一瞬にして鳥肌が立った。
そこに居た少女は間違いなくC菜だった、しかし
本来あるはずのもの、目がなかったのだ。
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