【洒落怖】パパの物忘れ:隠れた名作・怖い話

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49 :創る名無しに見る名無し:2010/09/23(木) 18:50:23 ID:08rYe5hE
「ねえN子、最近パパの様子がおかしいのよ」 
携帯から聞こえる母の口調は弱々しいものだった。 
「え、病気?」 
「よくわからないんだけど…」 
「いったいどうしたの?」 
「記憶がだんだんと無くなって行くみたいなの」 
「ええっ!アルツハイマー?」 
「そうなのかしら」 
「記憶って、どんな?」 
「家族のこと…昔のこと…」 
「どうしてわかったの?」 
「最近やたらといろんなことを聞いてくるようになったの。『お前の誕生日いつだったっけ』とか 
 『昔遊びに言った遊園地ってなんていう名前だったっけ』とか」 
「それただの物忘れじゃないの?」 
「私も初めはそう思ってたんだけど、今日ね…」 
「うん」 
「『お前の名前なんだっけ』って言うわけ。私悲しくなって…でも『何言ってるのよK子ですよ』って 
 笑ってごまかしたんだけど…」 
「ママ、早くパパを病院へ連れて行ったほうがいいわよ」 
「ええそうね、そうするわ」 
 

1週間後、N子から母への電話 
 
「ママ、パパを病院へ連れて行った?」 
「え?まだよ」 
「早くしないと手遅れになるわよ。で、あれから何か変化あった?パパの物忘れ」 
「そうね、今日はあんたの住所とか旦那さんの名前とか聞かれたわ」 
「まだ大丈夫よね。近いうちにそちらへ行くから、あまり思い詰めないでね!」 
「ええ…」 
 
N子の実家にて 
 
「N子いらっしゃい」 
「パパはどこ?」 
「書斎かしら」 
「私、直接パパと話してみる」 
父の書斎にて 
 
「パパ!私の名前言える?誕生日は?電話番号は?私の通った幼稚園は?」 
「おいおい、何だよ薮から棒に」 
「いいから答えてよ!」 
「ああ、そうか…ママが連絡したんだね。もうしばらく黙っておくつもりだったんだが…」 
「どういうこと?」 
「びっくりしないで欲しい。実はママは軽いアルツハイマーに罹っているんだ」 
「え?パパじゃなくてママ?だってパパが物忘れがひどいって」 
「あれはママの記憶を試すために、わざと忘れた振りをして聞いていたんだよ」 
「病院へは?」 
「連れて行ったよ、もうだいぶ前に。ママは忘れているかもしれんが…」 
 
終わり 

引用元: http://5ch.net/

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