【洒落怖】百物語・六十本目 置いてかないでくれよ:百物語本スレ【怪宴】

百物語2012 怖い話
200 :ネヴィル ◆5SharF2siA :2012/08/19(日) 02:24:16.03 ID:un+tZOSO0

『置いてかないでくれよ』

(1/2)
これは友人Hの話です。
Hは私以上に霊感が強い人間で、よく自分と一緒に変なものを見たりしていました。
そんなHがフリーターだった頃の話です。

その日は真夏で外に出るのも躊躇われるほどだったんですが、彼は仕事を探しにハローワークへ行こうと準備をしてたそうです。
当時の彼の家はマンションで、自分の部屋を出ると、通路を挟んでその向かいに洗面所となってました。
脱衣所も兼ねているので扉があり、開けると目の前に洗面所と鏡、右手にお風呂の入り口、そんな間取りです。
出かける前にHは洗面所で支度をしていたんですが、鏡を見ていると突然自分の後ろ、つまり通路を左のリビング方面から右の玄関方面へ通り抜ける人影が見えたそうです。
その時は「父親が通ったかな?」と思ったんですが、よくよく考えると父親は朝から母親と出掛けている。
「また変なの見ちゃったか」と思いつつも気にせず支度を続けていたそうですが、今度は右から左へ人影が通り過ぎたそうです。

引用元: ・【8月18日】百物語本スレ【怪宴】

201 :ネヴィル ◆5SharF2siA :2012/08/19(日) 02:25:00.37 ID:un+tZOSO0

(2/2)

さすがに気になったHは支度をやめ、洗面所から通路に顔だけ出し、人影が通り過ぎたリビングの方を見ました。
まあ当然の事ながら人などいなく、「やっぱりなぁ」と思った時。
突然、自分の右からハァハァという息づかいが聞こえてきたそうです。それも自分のすぐ横から。
漏れる声から横にいるのは中年の男性だと分かりました。
Hはその場で凍りついてしまったそうです。
自分の家で心霊体験をした事はなく、ましてやすぐ横にまで来られた事など皆無でしたから。

どのぐらい時間が過ぎたのかは分かりません。
何時の間にか息づかいは聞こえなくなり、Hは咄嗟に洗面所を飛び出すと自分の部屋に飛び込み、カバンを持って玄関に急いだそうです。
靴を履きカバンを肩にかけ扉を開けて外に飛び出しました。そして扉を閉める瞬間、

「俺を置いていかないでくれよ」

という男性の声が聞こえたそうです。

ハローワークに行った帰り道、駅から彼の家までのちょうど中間にあった私の家に彼は寄っていき、この話をしていきました。
そして同時に一緒に彼の家まで行ってくれとも。
興味深かった私は一緒に行きましたが、特にこれといって何かがある訳でもありませんでした。

その後は彼が家にいてもその男の気配も何もなく、Hは今は結婚して違う家に引越しています。

202 :動画 ◆ElPl8xGQc2 :2012/08/19(日) 02:25:53.05 ID:5YF0phdy0六十本目の蝋燭が消えました・・・
ネヴィル◆5SharF2siAさん、ありがとうございました
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ユウ◆pK2t4W3twQさん、第六十一話をお願いします
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